交通事故の示談の合意を取る2つのタイミング
2016/04/05
示談も交渉である以上、合意を決めるタイミングが必要です。
お互いに平行線のままでは交渉決裂で訴訟に発展する場合もありますが、訴訟には多くの時間とお金がかかるものです。
訴訟によって有利な解決がなされるとも限りません。
そこで、示談交渉はお互いが妥協できる点を探ってベストなタイミングで合意することが大切です。
示談の合意を取る2つのタイミング
では、具体的に合意に持っていくベストなタイミングとはいつでしょう?
刑事裁判が終わる前で加害者が早期解決を望んでいる時
被害者が加害者と合意を取るタイミングとして適切なのが、加害者が早期の解決を望んでいる時になります。
人身事故の場合、加害者は刑事罰を受ける可能性が高くなります。
刑事罰は刑事裁判によって確定しますが、その刑事裁判は示談結果に左右される場合があります。
示談が早期に成立していれば、刑事裁判を有利に進めることができるのです。
その為、加害者は示談の早期成立を望む場合が多いです。
逆に示談交渉が長引いて、刑事裁判が終わってしまうと、加害者の態度が急変する場合もあります。
刑事裁判が終わる前で加害者が示談の早期解決を望んでいる場合は、被害者の要求が有利に通る場合が多いので、示談の合意を取る良いタイミングと言えるでしょう。
当事者の提示額の差が2〜3割まで近づいた時
示談交渉の初期段階では、お互いの提示額には大きな開きがあるのが通常です。
その差額は、事故の客観的な資料をもとに交渉を続けるうちに小さくなってきます。
そして、最終的にお互いの差額が2〜3割まで近づくと合意も近いと考えられます。
その時は、差額の中間額をとって譲歩し合う交渉が有効となります。
意地になって譲歩を見送っても時間や労力の割には特にはなりません。
差額が2〜3割まで近づいたときは、交渉を一気に合意までもっていって交渉を解決する良いタイミングと言えるでしょう。